■ 直島(2005年10月) |
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ベネッセハウスを過ぎると、今度は本村地区へ。ここには「家プロジェクト」と呼ばれる、古い家屋を改修して家の空間そのものを作品化したプロジェクト群があります。 本村地区はこのような昔ながらの街並みが続いています。右側の蔵のある民家は「角屋」という作品になってます。 |
200年ほど前に建てられた家屋の中に入ると、元々部屋だった場所には水が張られていて、水の中にはデジタルの数字がいっぱい。六本木ヒルズでも有名な、宮島達男の作品です。数字の点滅スピードなどは、地元の人たちが決めたんだそうですよ。暗闇の中で、チカチカ点灯して刻々と変わる数字。不思議な空間です。窓面も、立派なアート作品になってました。 |
こちらは南寺という作品。昔お寺があった場所に、新たに建てられたものです。こちらも安藤忠雄の設計ですが、コンクリートではなく木造です。昔の精神に近づくべく、尺の単位で設計したそうですよ。 中に入ると、光が一切ない真っ暗な空間。目を開けているのか開けていないのか分からなくなるような、不思議な空間です。ところが数分してくると暗闇に目が慣れてきて、永遠に続くと思われた暗闇のなかにうっすらと光が見えてきました。これがジェームズ・タレルの作品です。こうした時間を経て作品が見えてくるという過程が、すっごく楽しかったです。 |
集落の一画に、小さな鳥居がありました。ここからは集落を離れて、山に入っていきます。 |
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数分のぼると、森が開けて神社が見えてきます。これも「護王神社」という杉本博司の作品で、本殿・拝殿・石室が作品です。石室?拝殿の下が石になってるでしょ?この地下が石室になってて、この中に入ることができるんです。中に入ると…ガラスの階段が見えました。階段はそのまま地上に出て、本殿まで続いています。写真の、拝殿から伸びる階段がそれです。 それにしても江戸時代から祀られている神社までもアート作品になってしまうなんて…懐の深さというか、びっくりです。 |
今回は時間がなかったので、直島滞在はこれでおしまい。今度はゆっくり来たいな〜なんて思いながら船にのりました。帰りにのったのは、行きとは違って小型の旅客船でした。 |
アート満喫の島滞在でしたが、船からは違った景色も見ることに。島北部には三菱マテリアルの工場があり、手島の産廃処理施設もあります。これも島の現実、ですね。 |