■ 三ノ輪(2007年4月) |
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こちらが、同潤会三ノ輪アパートの全景。他の同潤会とは違って、ちょっと小ぶりな建物です。昭和3年に建てられたこの建物、当時としてはモダンなRC造だったのでしょう。一応同潤会アパートを説明しておくと、関東大震災の後、丈夫な住宅を供給することを目的とした財団法人同潤会が建てた建物です。ここが取り壊されると、残るは上野下アパートのみ。こうして、歴史が少しずつ無くなっていくんですよね… |
既に取り壊しが決まっているということで、入居者もおらず、表のフェンスには「立入禁止」の看板が。ぼーっと眺めていたらオジサンが自転車で入ってきたから、ちょっと声をかけたら「中には入れないから!」とピシャっと言われてしまいました。何もそんな風に言わなくても…って思ったけど、オジサンもしょっちゅう言われるんでしょうね。開発予定者のコスモスイニシアさんの所も大変でしょうね。 |
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建物は全体で2棟構成。4階建てで、全部で52戸あります。写真は小さな中庭に面した側。窓から突き出ている物干し竿用の棒が、どことなく東南アジアのような風景を連想させます。ここ一面に洗濯物…圧巻でしょうね。 |
こちらは建物北側。古くからの建物をずーっと使っているせいか、後から追加されたであろう様々な設備配管がむき出しになっています。 |
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北側壁面には、ダストシュートがあるのがわかります。ここを通じて、4階から1階まで一気にゴミを落とすという、当時としては画期的な設備。でも近くで見てみると…鉄筋むき出し。コンクリートはボロボロ。ここだけじゃありません。建物いたる所、ボロボロになってます。つい最近まで人が住んでいた気配があったのですが、よくもまぁこんな状態で住んでいたよな…と、ちょっとビックリ。 |
ダストシュートの1階部分、ゴミを取り出すところ。もう草が生えていたりして、この建物が自然へと戻ろうとしているかのようです。 ちなみに、ここ同潤会三ノ輪アパートを眺めていたら、もう一人、営業マン風のオニイサンもこの建物を眺めに現れました。やはり、興味を持つ人、今のうちに見ておきたいって思う人多いんでしょうね。 |
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こちらは、建物の外にある共同便所・洗面所。中には入れないので、外観だけ。 |
隙間から、ちょっと個室を撮ってみました。こんな感じのようです。 2006年度中には取り壊される予定だったこの建物も、番組か何かの撮影のためかちょっと取り壊し時期が延びたようです。おかげで、4月中旬に訪れたときも、まだ外観だけは見ることができました。でもこのページをアップした頃には、もう無くなっているんでしょうか… |
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