■ 明治丸(2006年3月) |
こちらは船内の、一番船首の部分。船が上下に一番動くところ、ということで、一番下位の人の居住スペースだったとのことです。なんとこの狭い場所に3段ベットを置いて、15人収容していたそうですよ。 |
内部には資料展示室があり、この図面も展示していました。これは明治丸の当初計画図の写しで、中央が膨らんでいるのわかりますか?当初の動力は外輪船を検討していたようです。スピードや効率からスクリューに変更したそうです。 |
こちらは明治天皇の御座所。公室・寝室・浴室の3室続きで、写真の公室は板絵で飾られています。 この部屋、この船が米軍に接収されていた時、なんとペンキで塗りつぶされてしまったそうです。復元はかなり苦労したそうですよ。 |
こちらは船尾にあるサロン。左右両側は船室で、先の御座所もここにあります。船の中でも特に位の高い場所で、半円形のソファやマホガニーのテーブルなど、ロイヤルヨットにふさわしい豪華な内装です。一般船員は立ち入ることが出来ない場所だったそうですよ。 |
左右の壁面には、こんな金泥塗りの彫刻がしてあり、柱頭には蝋燭ランプが並んでました。このランプがまた優れもので、壁の両側、つまりサロンと船室両方の照明を兼ねています。しかもスプリングが仕込んであり、ロウソクが短くなっても、常に同じ位置で明るくなるような仕掛けになっているそうです。 |
こちらは、甲板からサロンに下りていく階段。階段面には柔らかい鉛入りの塗料が塗られていて、歩く音を吸収できるように工夫しているそうです。すぐ近くに明治天皇の御座所があるということで、細心の注意を払っているそうです。カーペットにしないのは、船の中という特性で、水に濡れても困らないようにするためだとか。手すりの装飾もすごいし、階段のレイアウトも凝っているけど、そんな床面まで気を使っていたんですね。 ちなみに甲板からの階段は他にも何ヶ所かあるそうですが、位によって使っていい階段が決まっていたそうです。もちろんこの階段は、普通の船員は使えませんでした。 |
船の外面に見える四角い穴、砲台?かと思いきや、単なる明かり取りの窓です。でも船の窓って普通丸いものですよね?強度の問題から丸くするのが普通ですが、丸窓だと陛下はリラックスできないので、普段の生活に近い四角い窓にしよう、という計らいでこのようにしたそうです。で、強度不足の問題を解決するために、このような蓋を設けて、波を被るようなときは、この蓋を閉めていたんだそうです。 |