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 ■ 博物館動物園駅跡(2000年11月)




<00/11>
京成電鉄の博物館動物園駅の跡です。昭和8年12月に開業し、平成9年3月末までは営業していました。建てられた当時は上野恩賜公園内という事で、その形は御前会議にかけられて決定したそうです。名前の通り博物館側と動物園側に駅への入り口があります。
実際の線路は地下を走っていて、開業時に入れたその駅内部は時間が止まったかのような空間で、おもしろかったです。その地下空間を利用して、晩年は様々なイベントが「上野の杜芸術フォーラム」主催で行われ、私もお手伝いスタッフとしてご一緒させて頂きました。楽しい思い出ですね。。。


地下に降りる階段

広いホーム

ゾウの絵
     

斜め向かいのホーム

動物園口への通路跡

動物園口

<ありし日の博動駅>
駅がまだ営業していた頃の写真を発見しました。M in M(Museun in Metro)というイベントが駅のホームで開催されていた時のものです。この薄暗い場所は駅というよりも、何か違う不思議な空間でした。
地上の立派な駅舎から一歩中に入ると、そこは時代が止まったかのような、薄暗い場所です。地下で電車がとおると、地底の奥底深くからうなり声があがっているような感じです。階段を下りきると、木製の改札を通り抜けてそのままホームに出ます。今のきれいな地下鉄の駅とは違って、コンクリートむき出しのもの。一種の廃墟のような感じです。ホームの幅が広くなっているのは、ここが動物園の最寄り駅だったためでしょう。当時は大勢の人が利用していたようです。
左下の写真、ホームがずれて設置されているのがわかると思います。手前が階段を下りた所にあるホームで、奥のホームへは、この線路の下にある通路を使って移動できます。でも、なんでこんなヘンな形になってるの?
実はこの反対側のホーム、一番奥の壁が他のところとちょっと違っています。駅が開業した当時、ここからスロープで地上にあがる通路が設けられていました。その出口となる場所が、右下の写真です。この出口、上野動物園の旧正門のすぐ近くにあります。
博物館動物園駅という名前のとおり、当時は「博物館口」「動物園口」のふたつがあったんですね。ホームの位置がヘンなのも、きっと両方に出入り口を作るためだったのでしょうね。